失業保険(雇用保険の失業給付)を受給するためには、基本的に4週間に1度の「失業認定日」にハローワークに足を運ぶ必要があります。
もちろん認定日にハローワークに行けば良いだけではなく、認定してもらうためには「求職活動実績」が必要になります。
規定の回数の「求職活動実績」が認められないと、認定日にハローワークに行っても失業保険をもらうことができません。
この記事では、どういった活動が「求職活動実績」として認められるのか、認定日までに「求職活動実績」が作れそうにない時どうしたらいいのかなど、実体験を交えて解説していきたいと思います。
「認定日が近づいているけど、認められるような活動ができていない・・」と困っている方にもヒントになる情報をお伝えできればと思っています。
求職活動実績として認められる範囲とは?
ハローワークでもらった「受給資格者のしおり」には、求職活動実績として認められる活動として以下が挙げられています。
- 求人への応募
- ハローワークが実施する職業相談やセミナー等への参加
- 許可・届出のある民間機関が実施する職業相談やセミナー等への参加
- 公的機関が実施する職業相談やセミナー等への参加
- 再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験
ただ、この「求職活動実績」として認められる範囲が少し曖昧で、ハローワークによって若干異なるというのが現状の様ですが、私の地域の管轄ハローワークでは上記の活動が実績として認められるということでした。
ですので、インターネットで求人検索や求人情報の閲覧をしただけでは、求職活動実績には認められません。
昔は検索や閲覧だけでも認められた所も結構あったそうですが、今は厳しくなっている様です・・。
また、求人サイト等への登録や、知人への紹介依頼等も、求職活動実績としては認めてもらえません。
応募したい求人がない時の対処法
先の項目でもお伝えしたように、昨今ハローワークが認める求職活動実績の範囲が厳しくなっています・・。
すでに自分の転職の方向性がしっかり決まっていて、企業にバンバン応募しまくってどんどん面接を受けて・・とアグレッシブに動ける状態の方は、特に困ることはないでしょう。
しかし、まだ具体的な方向性が定まっていない場合や、自分の応募したい企業が見つからない時には、結構困ってしまうことがあると思います。
何を隠そう、わたし自身がまさにそうでした・・。
わたしは、前回の転職では失業保険を利用せず、急いで次の就職先を探したため、あまり納得いく転職ができなかった経験があります。
ですので今回の転職では、失業保険を活用させていただき、慌てず落ち着いて探したいと思っていたので、受給期間の特に最初の方はまだ具体的な求職活動はできていませんでした。
しかし、転職情報を調べたり、応募企業をインターネットで探したりするだけでは求職活動と認めてもらえないため、求職活動実績が作れず困ったことが結構ありました。
そんな時にわたしがよく活用していた方法や、その他にも求人に応募する以外で求職活動実績が作りやすい方法などをまとめていきたいと思います。
方法① 職業相談
わたしが一番よく利用したのが、ハローワークの「職業相談」の窓口です。
ハローワーク内に随時設置されている窓口で、いつでもだれでも利用することができます。
職業相談窓口では、相談員の方と1対1でお話するのですが、特に気負わなくでも大丈夫です。
相談する内容は本当に何でも良く、仕事探しの相談はもちろん、履歴書の書き方や面接のコツなどでも良いです。
また、ハローワークの利用方法や、求人検索の仕方、そのほか漠然とした不安の相談でも何でも大丈夫です。
わたしが行っていたハローワークは結構規模の大きい所だったので、職業相談窓口のブースもズラッとたくさん並んでいましたが、それでも混み合っていることも多かったです。
多少の待ち時間はあるかもしれませんが、1回の相談で1回の求職活動実績としてカウントされるので、認定日までの4週間の間に2回職業相談に行けば求職活動実績はクリアできます。
方法② セミナーやガイダンスへの参加
ハローワークが実施しているセミナーやガイダンスはもちろんですが、その他企業や転職エージェントが実施する就職フェアなどへの参加も、求職活動実績として認められるものが多くあります。
当初わたしもセミナー等を大いに活用するつもりでいましたが、別記事でも紹介しているように新型コロナウイルスの影響でセミナー等が軒並み中止になり、ほとんど活用できませんでした・・。
今は時期が悪いですが、セミナー参加だけで求職活動実績になるので、こんな時期でなければどんどん活用したいところです。
方法③ 職業紹介
ハローワークの「職業紹介」の窓口は、「職業相談」の窓口と同じような感じでブースで相談員の方と1対1でお話するかたちです。
「職業相談」はどんな内容でも相談できるのに対して、「職業紹介」は具体的な求人情報の紹介等がメインになります。
でも、特定の求人を紹介されたら、そこに応募しなくちゃいけなくなるんじゃないの?
断れなくなりそうで嫌だなぁ・・。
心配いりません!
おおまかな自分の希望を伝えれば、担当の方が近いものを検索して紹介してくれますが、条件に合わなければ断っても全然かまいませんよ。
最初はわたしも、職業紹介窓口に行ったら、強引に求人を色々勧められて応募せざるを得なくなるんじゃないか・・なんて心配していましたが、全然そんなことはありませんでした。
もちろん「一刻も早く就職先を決めたい!」という意思を伝えればもっとグイグイ押されるかもしれませんが(笑)、わたしのように落ち着いて探したい旨を伝えておけば、無理強いされることはありません。
相談員の方に検索してもらうと、自分では探せなかった求人情報が見つかることもありますし、相談当日に見つからなくても、後日になって希望に近い求人が出た際に知らせてもらえることもあります。
気軽な気持ちで一度「職業紹介」窓口も利用してみる価値はあると思います。
方法④ 職業訓練
「職業訓練」とは、ハローワークが実施する制度で、知識や技術の取得、資格取得のための学習など、基本的に無料で授業や実習が受けられるサービスです。
目的に合わせた様々なコースが用意されており、訓練内容や期間もコースによって異なります。
職業訓練を受けるためには、「職業訓練窓口」での規定回数の相談と、さらに受講コースによっては面談や試験があるものもありますが、希望のコースがあるなら受けない手はありません。
「職業訓練窓口」での相談自体も、1回の相談に付き1回の求職活動実績にカウントされます。
最終的に職業訓練を受けない選択をしたとしても問題ありませんので、、受講を検討している場合は相談をしてみてくださいね。
さらに職業訓練を受けることができるようになれば、訓練期間中はずっと、その他の求職活動実績は一切不要になります。
職業訓練の受講自体が、求職活動とみなされるためです。
職業訓練受講中は、認定日にハローワークに足を運ぶ必要もなく、訓練施設で認定を受けるかたちになります。
職業訓練について、詳しい解説は別の記事でご紹介していますので、ご興味がおありの方はチェックしてみてくださいね。
方法⑤ 資格試験や検定などの受験
自分の就職活動の方向性に合っている資格試験や検定であれば、受験するだけで求職活動実績としてカウントされます。
合否は問われないので、もし試験に落ちてしまった場合でも求職活動実績として認められます。
ただし、全ての資格試験や検定が対象というわけではなく、対象外のものもありますのでご注意ください。
また、認定対象の資格や検定であっても、ご自身の転職に関係ない資格等は認められません。
受験には受験料もかかりますし、求職活動実のためだけに試験を受けるというのはお勧めできませんが、「取りたい資格があって勉強に時間を取られて就活ができない」といった場合などは、受験自体が求職活動実績になるので助かりますね。
番外編 どうしても困った時の応急処置法
もし失業認定日の前日になって「あ、求職活動実績になる活動ができていなかった・・。」と気づいたら・・。
そんなことは無い事を願いますが、万一のウッカリは誰しも経験がありますよね。
そんなイレギュラーな状況の場合、前日でも手っ取り早く2回分の求職活動実績を作る方法があります。
方法としてはズバリ、「インターネットで転職サイトから2社にエントリー(応募)する」ことです。
失業認定日の前日までが認定対象期間になりますので、当日に気づいた場合はアウトですが(汗)、前日までに気付けた場合はこれで2回の求職活動実績が作れます。
「失業認定申告書」にはエントリーした2社分の情報を記入し、「応募の結果」の欄には「結果待ち」と記載します。
これで翌日の認定日についてはクリアできますが、もちろんお勧めできる方法ではありません。
どうしても求職活動実績が作れなかったけれど、失業保険をもらえないと生活もできない‥というような緊急の場合にのみ使いましょう。
また、全く興味の無い企業にエントリーするのは先方に迷惑が掛かりますので、あくまで興味を持った企業を選びましょう。
まとめ
失業保険を受給するために重要な「求職活動実績」についてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか?
失業保険の受給期間中は、ずっと4週間に1回認定日があるので、求職活動実績については頭を悩ますことも出てくると思います。
わたしが受給期間中、合計6回の失業認定日をどう乗り切ったか、実体験もレポートしていますので、良かったらそちらの記事ものぞいてみてくだされば嬉しいです。